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2023年 法勝寺電鉄の保存車両

日ノ丸自動車法勝寺電鉄線。
1967年に廃止となったマイナーな山陰のローカル私鉄です。
わずか12.4kmの本線と5.5kmの支線だけの私鉄でしたが、伯陽電鉄、山陰中央鉄道といった大仰な名を名乗っていたこともありました。
しかし最後は日ノ丸自動車の鉄道部門という残念な扱いとなりました。
そんな50年以上前に廃線となったミニ私鉄ですが、2両の大物保存車両がいます。

まずは法勝寺電鉄の起点だった米子の商店街に保存されている古典客車。
木造2軸客車のフ50です。DSC_1759_20230705202631b06.jpg
2023年7月2日 元町パティオ 法勝寺電鉄 フ50

1887年イギリスのバーミンガムで製造され、関西鉄道が輸入しました。
出雲鉄道を経て、1941年に伯陽電鉄に来ました。DSC_1762.jpg
2023年7月2日 元町パティオ 法勝寺電鉄 フ50

博物館以外で保存されている明治の客車ってパッと思いつきません。
しかも19世紀の製造…相当貴重な存在だと思います。
よくぞ残してくれました。DSC_1773.jpg
2023年7月2日 元町パティオ 法勝寺電鉄 フ50

模型でしか見ないような台車も。
スポーク車輪ともども惚れ惚れします。DSC_1768.jpg
2023年7月2日 元町パティオ 法勝寺電鉄 フ50


そして法勝寺電鉄の終点、法勝寺駅近くに保存されているデハ203。
1922年製造で、駿遠電気、池上電鉄を経て、1931年に伯陽電鉄に来ました。DSC_1779.jpg
2023年7月2日 キナルなんぶ 法勝寺電鉄 デハ203

大正生まれのダブルルーフの木造電車。
これまた博物館以外に保存されているのは少なさそう。DSC_1785_20230705202641905.jpg
2023年7月2日 キナルなんぶ 法勝寺電鉄 デハ203

美しく整備され、素晴らしい状態で保存されていました。DSC_1787.jpg
2023年7月2日 キナルなんぶ 法勝寺電鉄 デハ203

デハ203とフ50はかつてペアを組んで運行されていました。DSC_1763.jpg

せっかく残されたこの2両、再び連結させてみたいものです。DSC_1788.jpg


ちなみに法勝寺駅跡には当時の遺構は何も残っていません。
舗装された廃線跡と、駅名標を模した案内板があるのみです。DSC_1790.jpg
2023年7月2日 法勝寺電鉄法勝寺駅跡

往年の法勝寺駅の写真が掲示されていました。
しかし想像を逞しくしても、当時の様子を偲ぶことはできませんでした。DSC_1791.jpg
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コメント

kuromaruさん、こんばんは。

日の丸自動車の鉄道と言う名前は記憶がありますが
どんな様子だったかは知りませんでした。
本当によくぞ保存してくれましたですね。
最後の二枚に白いタイル張りの建物が写ってますが
同じ建物でしょうかね?

Re: kuromaruさん、こんばんは。

都電15番様
ローカル私鉄は元来地味な存在ですが、法勝寺電鉄は中でも地味だと思います。
それでも地元に2両保存車がいるというのは、それだけ地元で愛された存在だったんでしょうね。
最後の写真の建物には気がつきませんでした。
そう言われてみれば同じ建物にも見えますね。

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●kuromaru

Author:●kuromaru
興味の対象が国内鉄→海外鉄→保存鉄と移り変わってきました。
蒸機が好き。高いところが好き。俯瞰写真が好きですが、最近は保存車両巡りばかりです。

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